命理澄心齋Cho Shin Studio ← 返回排盤
澄心

澄心篇 / ESSAYS

命理は人生の方向を示す説明書であり、判決文ではありません。因縁に随いながら、とらわれない——澄んだ心で、ご自身の道を歩まれますように。

一

命式は、あなたが「こうなりやすい」という傾向を広げて見せる地図です。その通りに歩きなさい、という命令ではありません。風の強い日に、自分がいまどこに立っているかを知るための地図。分かったら、そっと手放してください。道は、あなたが一歩ずつ選ぶものです。

二

水は石とけんかしません。よけて、また前へ進みます。命式の中の弱いところや低い点数は、川の底の石のようなもの。どこにあるか分かれば、よけて通ればいいのです。石の前にすわりこまなくて大丈夫。心が落ち着けば、道は自然と広がります。

三

四柱推命が教えてくれるのは、その日の天気であって、あなたの行き先ではありません。寒ければ一枚多く着る、暑ければ薄着にする——それだけのことです。どこへ向かうか、だれと歩くかを、天気予報が決めることはありません。

四

調子がいいときに、はしゃぎすぎないこと。悪いときに、落ちこみすぎないこと。運の強い弱いは、いまの水位のようなもので、しおは満ちたり引いたりします。来るものは迎え、去るものは見送る。いま選べることだけを、手のひらに乗せておけば十分です。

五

この命式に「思いあたる」ところがあれば、みがいた鏡として使ってください。当たっていないところがあっても大丈夫。鏡に映らないところこそ、あなたがこれから自分の手で書いていく余白です。命式にも、わたしたちの言葉にも、しばられないでください。

六

むかし中国に、袁了凡(えん・りょうぼん)という人がいました。若いころ、「試験は何番で受かる」「役人を何年つとめる」と一生をすべて言い当てられ、がんばる気持ちをなくしてしまいます。そこへ雲谷(うんこく)というお坊さんが言いました。「運命は自分でつくり、幸せは自分で求めるものですよ」。当てられるのは、いままでの流れのまま歩いた場合の道だけ。今日えらびなおす一歩は、だれにも計算できません。きのうまでのことは、きのうで終わり。きょうからのことは、きょうから始まります。

— 澄心齋
← 返回排盤